消化薬【胃腸の病気】
消化薬とは、胃腸管における消化吸収過程を促進するための薬物です。
ですから消化管の食物消化に働く消化酵素のうちのどれかが欠けた場合に用いることもあります。
一般に消化液の分泌不足による消化不良や過食の後に用いられることが多いです。
消化酵素薬には、胃液の強い酸の中でもたん白質消化作用を示す耐酸性のヒロターゼ、耐酸性の脂肪消化酵素リパーゼAを含む製剤や、胃液の作用による不活性化を製剤技術により防いだ製剤があります。
でんぷん、タンパク質、脂肪および繊維素のいずれをも消化する耐酸性の消化酵素で、胃内でも、また腸内においても消化作用をあらわすマミターゼを含む製剤もあります。
日本人は元来炭水化物の摂取量が多く、ジアスターゼがよく用いられてきましたが、食生活の変化と共にタンパク質、脂肪の摂取量も増えてきましたので、これらの総合消化剤が、消化不良、過食、胸つかえ、消化不良による胃部・腹部膨満感などに応用されるようになりました。