便潜血検査について

便潜血検査について

消化管の出血による、目に見えない便の中の血液、つまり、便潜血を証明するために、以前は食物中の肉や魚に含まれる血液の影響をのぞくためにも何日も食事制限をする必要がありました。

しかし、現在の、便潜血検査は免疫学的な方法を用いるため、このような食事制限の必要がなくなって簡単に実施できるようになりました。


便潜血検査では、ヒトのヘモグロビンとだけ結合する抗体をあらかじめ金コロイド粒子の表面に結合させておきます。

そしてこの金コロイド粒子を含む液を、便のサンプルに加えます。

もし、便潜血が陽性なら、金コロイド粒子がヘモグロビンを介して大きな塊を作るのででた塊の、ヘモグロビンの量に応じて液の色が、濃い赤紫色から薄い赤紫色または灰色に変化するような試薬をさらに追加します。

この色調変化を測定して、便サンプル中のヘモグロビン濃度を求めていきます。


大腸がんの早期発見に役立っている背景には、こんな検査技術の進歩があります。

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