胃アニサキス症とは

胃アニサキス症

胃アニサキス症とは、アニサキス類の幼虫が寄生した魚類を食べることによってあらわれてくる病気です。
 
こうした寄生虫は、海のイルカなどの哺乳動物とかアザラシなどの鰭脚類を最後の宿主として、これらの動物の胃に寄生しています。そして、海水中に虫卵が排出され、海水中で第2期幼虫にまで発育し、第1中間宿主のオキアミなどの海産甲殻類に捕食され、その後、海水魚やイカなど約200種類もの2次宿主に食物連鎖として食べられます。こうした魚類を人が食べることによって感染します。

感染したアニサキス類の幼虫が、胃の粘膜へ入り込んで発症する場合を胃アニサキス症といいます。

食後数時間経ってから、急激な上腹部の痛みや嘔吐などの症状で発症します。腹痛は、幼虫の胃粘膜への刺入による刺激というよりも、むしろアレルギー症状によるといわれています。ごくまれですがアナフィラキシーショック症状になることもあります。

胃内視鏡検査で虫体が確認できれば、その場で摘出し、確認できなくても、新鮮なイカなどを食べていて、アニサキス症が強く疑われる場合は、抗コリン薬、抗ヒスタミン薬、ステロイド薬の投与によって症状は軽快していきます。


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